【大阪・高校受験】志望校の決め方

志望校の決め方

中学3年生は受験に向けて志望校を決めなければいけませんが、なかなか決められないという人はたくさんいると思います。ほとんどの人がはじめての受験で、はじめての志望校選びなので、どうすればいいかわからなくなるのは仕方ありません。しかし1度だけの高校生活です。適当に決めて、入学してから後悔するのは非常にもったいないことだと思います。今回は、志望校を決めるためのポイントや、ヒントとなるような情報をお伝えしたいと思います。

成績から志望校の範囲を決める

志望校選びではじめにするべきことは、成績から志望校の範囲を決めることです。当たり前ですが、高校に入学するには学力が必要です。灘高校に行きたいからといって、当然誰でも行けるわけではありません。まずはこれまでの自分の成績を見て、学力的に目指せる範囲の高校を定めておきましょう。これは中学1年生や2年生からでも考えられるので、できれば早めに考えておくと良いでしょう。

大阪の北河内エリアから通える公立高校を例に挙げてみます。学校の評定で、毎回ほとんど5であれば偏差値60以上、全体的に4と5が混ざっているようであれば偏差値55~60、平均4くらいであれば偏差値50~55、平均3くらいであれば45~50あたりを目安にして、自分の学力と一致する範囲の高校に目を付けておきましょう。ただし、高校の偏差値や、中学校の評定から考える偏差値も目安にすぎないので、この情報だけで志望校を絞りすぎるのも良くありません。はじめは「なんとなくこの辺りの高校かな。」という考えで構いません。もちろん勉強次第で一気に学力が伸びる可能性もあるので、自分の学力よりワンランク上の学校に目を付けても良いと思います。ただ、大手前高校や四条畷高校などの文理学科を目指す場合は、学校の成績云々よりも、もうひとつ上のレベルの話になってきます。なぜなら文理学科の受験生は、クラスや学年で一番成績の良い子ばかりだからです。評定で殆ど5を取っていることは当たり前で、さらにその中での勝負になるので、中学校で成績がいいからといって、そう簡単にはいかないことを覚悟しておきましょう。

模試を受ける

学校の成績で、自分の学力に合う高校がある程度わかったら、必ず模試を受けましょう。大阪の中学生であれば、受験生の多い「五ツ木模試」がおすすめです。模試は沢山の中学生が受験するので、自分の学力と、志望校の合否の可能性をしっかり確認することができます。志望校を書く際は、自分の学力に合う高校はもちろん、多少自分の学力より上、もしくは下の学校を書いてもいいでしょう。自分の学力に合う高校と思っていたけれど、実際は厳しい判定だったり、逆に余裕で合格するという結果が出るかもしれません。特に、志望校が定まっていない、早い時期の模試では、様々な志望校を書いておくことをおすすめします。そこから勉強して、また模試を受けて、合格できる高校を徐々に絞っていくのが理想です。また、模試は受験生の実感がない中学3年生に、受験の意識をさせる機会でもあります。できれば1学期から受験しておきましょう。

学力以外で志望校を決める

ここまでは学力で志望校を決める話ばかりでしたが、受験できそうな学校の候補が見えてきた段階で、各学校の詳細も確認するほうがいいでしょう。せっかく受験して入った高校が、思っていたものと違っていたら悲しいですよね。基本的なことは、高校のホームページを見ればわかるはずです。学校によっては資料の取り寄せもできるので、気になる学校の情報を集めておきましょう。確認したほうがいいことは、①通学時間と方法、②部活動、③文化や風習、④学習システムや進学実績などです。以下で、それぞれ詳しい内容を説明していきます。

通学時間と方法

通学時間はまずはじめに確認すべきことです。普通に考えると、通学時間は短ければ短い方が良いでしょう。朝の時間に余裕があるほど余裕が生まれ、学校生活にもプラスになるでしょう。中には、同じ中学校の生徒が少ない学校がいいと考える子もいますが、それは個人の好みなので、早起きが問題なければ遠い学校でもいいでしょう。通学方法は自転車か電車ですが、これも好みです。電車通学に憧れる学生もいるようですが、朝の満員電車を知らない子は、そのことを教えておいた方がいいでしょう。一方、自転車は交通費もかからず、満員電車も気にする必要がありませんが、雨の日だけは大変です。雨の日だけ電車で通学する子もいますが、そうそう都合の良い場所に学校があるわけでもないので、何かがまんする必要はあるかもしれません。

部活動

特定の部活動に入ることを決めている人は、必ず確認しておきましょう。中学校であった部活が、高校にはないということもあります。「○○部くらいどこの高校でもある。」と考えるのは危険なので注意しましょう。ただし、高校の部活動は中学よりも活動時間が長いことが多いので、通学時間なども含めて考えることも大切です。高校は学習内容も難しくなるため、部活と学業との両立がより大変になることは認識しておいてください。

文化や校風

これは特に私立高校で調べておきたい内容です。私立高校は公立高校と違い、独自の文化や風習を持っている学校が多くあります。特に宗教に関してはわかりやすい部分です。キリスト教、仏教系の学校は以外と多いので、知らずに入学して、宗教の授業に面食らわないようにしましょう。校則や生徒指導についても生徒が気になる部分だと思います。厳しい学校、緩い学校などと表現されることもありますが、学力が低く、生活指導が緩い学校だと、いわゆる荒れた学校であることもあるため、注意が必要です。

学習システムや進学実績

学校は学習するための場所なので、授業や学習の取り組みについても気になるところだと思いますが、これはあまり気にする必要はないと思います。高校は中学校と違い、生徒のレベルがある程度揃っているので、偏差値の高い高校であれば、難関校向けの対策をしてくれますし、生徒のレベルにあわせた授業や取り組みを行っているのが普通です。また、進学実績に関しても、気にしすぎる必要はないと思います。基本的に、高校のレベルが、進学先の大学のレベルに紐づいていますし、最終的には生徒自身がいかに勉強できるかにかかっています。また、私立高校では、7時間目、8時間目の授業があったり、長期間の夏期講習があったりするので、塾や予備校に通う予定の人は事前に確認しておきましょう。

高校進学フェアや学校説明会へ行く

大阪では、毎年7月頃に「大阪府公立高校進学フェア」を開催しています。大阪府内のさまざまな公立高校等の情報を得られ、実際に高校の方と話をできる機会なので、進路に悩んでいる人はぜひ行くことをおすすめします。今年度も、7月23日(日曜日)にインテックス大阪で開催予定なので、是非チェックしてみてください。また、私立高校は学校ごとに、説明会やオープンスクールを行っているので、気になる学校のイベントは、積極的に参加するようにしましょう。高校の情報自体はホームページなどで集めることもできますが、こういったイベントは、実際に高校の中に入って雰囲気を感じたり、先生と話をすることができます。それが良い刺激となり、高校受験への意識が高まる可能性があるので、おすすめです。高校の説明会で部活を見学して、「あそこの部活に入りたい!」と言い出す子は、ちらほら見かけます。保護者の方は、積極的にそういった情報を与えて、お子様が能動的に進路を考えられるよう、導いていただけたらと思います。

志望校と前年の倍率

志望校選びで考慮する情報として、前年の受験の倍率も参考にすることができます。何かきっかけがなければ、1年で大きく倍率が変動する可能性は低いので、十分参考にすることができます。合格しやすい、倍率の低い高校を志望校とすることもひとつの考えですが、おすすめしたいのは、倍率の高い高校に挑戦することです。受験倍率が高い高校は、言い換えると人気のある高校です。人気があるのは何等かの理由があるからだと思いますが、それよりも注目して欲しい部分が、入学する生徒たちのことです。倍率の高い高校を受験する生徒は、勉強への意識がある程度高いはずです。倍率が高いけど、その高校に入学したいからと、がんばって勉強してきた生徒が多いはずです。一方で、倍率の低い高校を受験する生徒の中には、そんなに勉強しなくても受かると考えている生徒の割合も多いはずです。学校の生徒は、その学校自体を作ります。受験だけでなく、授業や行事において、やるときはやる、頑張れる生徒たちが作る学校は、良い学校になるはずです。良い高校へ行きたい、と考えている人は、前年の受験倍率が高い学校へ挑戦することをおすすめします。