【大阪】工業高校進学のすすめ

工業高校進学のすすめ

先日、読売新聞にて高卒求人の争奪戦が熱を帯びており、特に工業高校では求人倍率が跳ね上がっているという記事が出ていました。少子化の影響もあり、高校生に対する企業の求人活動が活況を呈しているということで、大卒採用のみだった企業が高卒採用を始める例も増えているようです。実際、就職を考えている中学生にとって、工業高校は非常におすすめできる進学先であるため、今回はその魅力を紹介していきます。

工業高校の求人倍率

 厚生労働省の2024年3月末時点のまとめによると、高卒に対する求人数は約48万2000人と前年より1割近く増加。求職者数は約12万1000人で、求人倍率は3・98倍とバブル期を超える過去最高を記録ているとのことです。求人倍率4倍とは、かなりの売り手市場です。大阪の茨木工科高校では、令和4年度の求人倍率が13.2倍、茨木工科高校では、令和5年度の求人倍率がなんと26.3倍にもなっています。近年の有効求人倍率が1.2~1.3倍くらいであることに比べると、企業からの人気の高さがうかがえます。それに伴い近年では、大卒でも入社が難しい大手企業の求人も増えているので、難なく大企業に就職できてしまうかもしれません。

大阪の工業高校の就職実績

都島工業高校では、㈱クボタ、㈱小松製作所、パナソニック㈱、三菱重工業㈱、大阪市高速電気軌道㈱、近畿日本鉄道㈱、京阪電気鉄道㈱、東海旅客鉄道㈱、阪急電鉄㈱、阪神電気鉄道㈱、大阪ガスネットワーク㈱、関西電力㈱、㈱JR西日本テクシア、シャープサポートアンドサービス㈱、東芝ITサービス㈱など、そうそうたる大企業が軒を連ねています。淀川工科高校では、2024年卒業生の8割が、資本金1億円以上の企業に就職したと速報を出していました。また、工業高校への求人は整備士など技能職のイメージが強いですが、オフィスワークなどもあります。もちろん自分の希望する企業や職に、必ずしも就けるというわけではないので、現実的に考えることも必要ですが、この状況は非常に魅力的です。就職実績については、どの学校のホームページでも紹介されているので、気になる方は調べてみてください。

工業高校からの大学進学

工業高校から大学へ進学することも可能です。確かに就職多くの工業高校で2割程度の生徒は進学しており、進学先の大学も、普通科の高校と比べても遜色ない学校が並んでおり、中には国公立大学へ進学する子もいます。ただし、工業高校では、当然就職する生徒が多いため、学業に注力していない生徒が多い傾向にあります。そういった環境の中で、大学進学をするためには、周りに流されず黙々と勉強する必要があるでしょう。大学進学する生徒が大半で、受験を見据えた授業も行われる進学校と比べると、環境としては不利と言えます。しかし、はっきり言って大学受験に関しては、環境ではなく、自分の努力が何よりも重要です。極論を言うと、学校に通わなくても、勉強して大学に進むくらいの気持ちを持って欲しいと思います。

工業高校の学校生活

工業高校では、数学や英語などの一普通科目に加え、電気、機械、設計など、専門科目の授業を受けることになります。実際の機械などを使用した実習もあるため、机で勉強する授業が好きではない人には向いているかもしれません。また、こういった授業のおかげで、自身の仕事をするイメージが深まりやすくなる人もいます。また工業高校は、一般的に女子より男子の方が多く在籍しています。学校や学科によって男女比はまちまちなようで、女子がゼロのクラスもあれば、3割かそれ以上女子がいる場合もあるようです。こうした男子ばかりの環境で女子は馴染めないと思われがちですが、意外とそうではないようです。むしろ女子が少ないために、女子同士の衝突が起きにくく良いという話も聞きます。ただし、やはり男子が多いので、男子と気軽に話ができない正確の女子は、過ごしにくいことがあるかもしれません。