中学3年生の冬の勉強

中学3年生の冬の勉強

2学期の定期テストが終わった中学3年生は、いよいよ受験が迫ってきます。そんな中学3年生は、この時期どのような勉強をすれば良いのでしょうか。今まであまり勉強してこなかった人や、受験への意識が低かった人は、何を勉強すれば良いかわからないかもしれません。そういう人のために、今回は、冬から受験までの勉強をどのように進めれば良いかを紹介していきます。

過去問(赤本)は冬休みから開始してOK

「受験勉強は過去問!赤本だ!」という考えだけで、とりあえず過去問や赤本で受験勉強をしようと考えている人がたくさんいますが、その前にするべき勉強が2つあります。一つは中学3年生の残りの学習で、もう一つは基礎固めです。過去問や赤本というのは、問題形式や出題傾向、時間を計測しての実践練習という側面が強いため、そういった入試問題に取り組めるくらいの、学力の土台を作っておくべきです。赤本は4・5年分やるとしても1ヵ月あればできるので、冬休みから開始すれば、十分間に合います。

まずは中学3年生の残り学習を

赤本に取り掛かる前にするべき勉強ですが、まずは中学3年生の残り学習をするべきです。一般的な公立中学校では、中学3年生の2学期を終了した時点では、まだ中学生の学習内容を全て終えていないはずです。入試過去問には当然、中学校で習う全ての範囲が含まれているわけですから、まずは残りの内容を先に勉強するべきなのです。国語は重要な内容はほとんど終わっているはずですが、数学は円周角と三平方の定理、英語は仮定法、理科は自然界のつり合い、社会は公民の最後の内容が残っているはずです。数学や英語はやや難しい内容ではありますが、量はそれほど多くありません。全てを細かく勉強する必要はないので、基本の内容だけでも理解しておきましょう。

成績が低い人は基礎固めをする

この時期に基礎?と思われる方もいるかもしれませんが、5教科250点以下の人は基礎の勉強をすべきです。入試問題でも基本的な知識を問われたり、簡単な計算問題も出題されるため、そういった問題も解けないようであれば、赤本や過去問をやる意味が半減してしまのです。偏差値が高くない学校の入試では、そういった、基礎・基本の問題でいかに正解できるかが勝負の分かれ目です。そのためには、英語はとにかく沢山の単語を覚え、数学は計算問題を正確に解けるようにし、理科や社会は用語を暗記、国語は漢字と文法を暗記しましょう。これまでの学校の定期テストで、低い点数ばかりだった人は、むしろ過去問より、そういった基礎を重点的に勉強する方が効果的です。

赤本の進め方

赤本(過去問)の進める際に重要なのが、時間を計ること、見直しを丁寧にすること、の2点です。先述した通り、赤本は入試の実践練習という側面があります。そのため実際の試験と同じ時間を計って、どれくらいで解けるのか、どの問題を飛ばして、どの問題に時間をかけるのかを確認するのです。時間が足りずにできなかった問題は後からゆっくりやり直しすれば良いのです。とにかく、時間を決めて臨み、実践の入試感覚を養いましょう。もうひとつ大切なことが、解いた後の見直しです。赤本には解説がしっかり記載されているので、わからなかった問題は、それを読みながら必ず見直しましょう。それでもわからない問題は、学校や塾の先生に聞いてもいいですし、諦める判断をすることも賢明です。入試問題は当然難易度が高いので、全問正解を目指す必要はなく、自分が解ける問題を、いかに正解できるかが勝負です。そしてもう一つするべきことが、過去問で気付いた苦手ポイントを復習することです。過去問を解いていて、日本地理が苦手だな、江戸時代の歴史が苦手だな、と感じたらそこを復習しましょう。赤本だけ、過去問だけに頼る勉強ではいけません。

冬休みからはさぼらず全力で

受験生の冬休みは休みではありません。毎日勉強するのは当たり前です。お正月、1月1日くらいはゆっくりしてもいいと思いますが、そのまま学校が始まるまでゆっくり・・・とならないように気をつけてください。学校が始まってすぐ学校の学年末テスト、そして私立受験です。年が明けてから受験まで約1ヵ月しかなく、あっという間です。毎日勉強、少なくとも、過去問は毎日1教科以上を必ずこなしましょう。赤本を1,2年分しかやらなかった、ということのないように、赤本は全て終わらせることを前提に、計画的にさぼらず勉強しましょう。

塾の冬期講習について

塾の冬期講習は勉強ももちろんですが、気持ちの面をサポートしてくれるというところで重要だと思います。受験が迫っていても勉強しない子、受験が迫って来て不安な子、志望校が決まってふわふわした気持ちになっている子、学校が休みとなる冬休みに、受験勉強がなかなか進められない子がいます。塾という場所は、先生がそういった子を引っ張ってくれたり、同じような受験生と顔を合わせることで、自分も頑張らないといけないという気持ちを出させてくれることがあります。勉強自体は自分でできれば何の問題もありませんが、個人的には気持ちの面での支えとして、冬期の通塾は大きな意味があると思います。