【中学国語】漢字の勉強法
先日、市販の漢字問題集を購入しました。ざっと見た感想としては、結構難しい内容であるということです。塾として、これを生徒にさせるべきか否かということを考えていました。もちろん漢字はできるだけたくさん暗記したほうが良いですが、他の勉強も考えると、漢字ばかりに時間を使うわけにもいきません。そして、中学生で学習する漢字については、少し勘違いしている人もいるので、今回は中学生の漢字の勉強法について述べていきたいと思います。

小学生で学習済の漢字は、中学生でも学習すべき漢字
高校入試の問題を見ていると、小学校で習うような漢字の読み書き問題が出題されています。中学生で初めて習う漢字が、高校入試で出されるのではないかと思われる方がいるかもしれませんが、実はそうではありません。中学校の学習指導要領には、中学1年生において「小学校学習指導要領第2章第1節国語の学年別漢字配当表に示されている漢字に加え、その他の常用漢字のうち300字程度から400字程度までの漢字を読むこと。」と記載されています。つまり、小学生で学習済の漢字は、中学生で学習すべき漢字に含まれているのです。
中学校で学習するのは約1000字の「読み」
小学校で習う漢字は約1000字、中学校ではさらに約1000字を学習します。そして中学生は、小学校で習う漢字は書けるようにすること、中学校で学習する漢字は読めるようにすること、と学習指導要領に記載されています。つまり、小学校で習う漢字は書くことができるようにしなければなりませんが、中学校で学習する漢字は、「書き」より「読み」優先なのです。実際の高校入試問題でも、漢字の書き問題は小学校で習う漢字ばかりです。そう考えると、中学で約1000字を習うといっても、それほど恐れることはありません。
定期テストに合わせた暗記が効率良し
それでは漢字の勉強法についてです。中学校で習う漢字の順番は、学習指導要領には指定されていません。つまり学校では、教科書や教員の方針によって、漢字を学習していくことになります。当然、定期テストでも、習った順番に漢字が出題されるはずなので、基本的には皆、テストに合わせて漢字を暗記していくことになります。しかし、実際にそれが最も効率の良い勉強法であるとも言えます。後からまとめて暗記しようとすると、量が多いため大変です。定期テスト毎に、範囲の漢字をしっかり暗記していれば、後々忘れるかもしれませんが、一度おぼえた漢字は、少し復習するだけで記憶に定着していくはずです。
受験対策の漢字勉強
もちろん学校のレベルにもよりますが、入試問題においても、書き問題は小学校レベルのものが多く、それほど難しくありません。先述の通り、普段の定期テスト毎にきちんと漢字を暗記しておく、ということをしておけば、それ以外にさほど勉強していなくても、入試の漢字問題も意外と書くことができるはずです。無勉強というのは少し危険なので、ざっと復習はしておくべきですが、受験対策の漢字勉強にはそれほど時間を使わなくても良いはずです。ただし、一部の私立学校では四字熟語や部首など、特徴的な漢字の問題が出されることがあるので、その対策は別途しておくべきでしょう。
漢字の意味も理解すること
漢字をおぼえることも大切ですが、その漢字の意味を理解しておくことも重要です。意味がわかっていないのに、ただ漢字を書ける、読める、というのは危険です。同音異義語もありますし、何より文章中で出てきたときに、読めるけれど意味が理解できないのであれば、元も子もありません。漢字の暗記と語彙力の強化はセットで考えてほしいと思います。そのためには、様々な文章を読んで、漢字と意味を確認していく勉強も大切かもしれません。