【塾選び】強制の塾と自主性の塾

今日、様々な形態の塾、様々な特徴を持った塾があります。生徒へのかかわり方、指導方針を考えたときに、強制的に勉強させる塾と、自主性を重んじて勉強してもらう塾の2つに分けることができると思います。強制的に勉強させるというのは、文字通りの意味ですが、自主性を重んじるというのは、少しわかりにくいかもしれません。今回は、塾選びの際に参考になるよう、それぞれの塾について紹介していきます。

自主性を重んじる塾とは

簡単に言ってしまうと、自習を推奨する塾ですが、塾によって、生徒への働きかけは様々です。例えば、自立学習塾REDさんでは、その塾の名前の通り「自分から勉強する力を育てる」というプログラムがあるようで、具体的には「演習を重視することで自分で解く力を引き出す」「講師が教えすぎない」などの取り組みをしているようです。明光義塾さんでも、「生徒自らが考えることを重視して指導する」とホームページにも明記されており、同じような印象を受けます。一方で、スクールIEさんでは「やる気スイッチ」というキャッチコピーを前面に出し、生徒のやる気を出すということを強く意識していることがうかがえます。また、松陰塾さんのように「塾に通い放題」というところもあり、これも自主性を重んじているということになるでしょう。

自主的に勉強できない子はできない

自主性を重んじる塾においては、大きな問題点が1つあります。それは、いくら塾側が自主性を重んじる指導をしても、できない生徒がいることです。例えばひとつは学力が低すぎて、自分で勉強をなかなか進められない子や、何を言っても勉強をやりたくない、やる気のない子です。やる気のない子は、そもそも入塾させないという姿勢をとっている塾もありますが、そういったやり方をしている所は、成績の高い生徒が集まる傾向にあります。学力を伸ばしたい、成績を上げたい、勉強を頑張りたいという気持ちがある子であれば、自主性を重んじる塾に入ったとき、その火種が一気に燃え上がり、素晴らしい結果が出ることがあるのです。

自立学習と放任

自主性を重んじるという塾の中には、1人1人の指導に時間をかけられない、という側面を持っている場合があります。例えば個別指導で講師1人に対して生徒4人などとなれば、全員を細かく指導するのは無理があります。自立的に勉強させるために、生徒に適切な指導をして放任するのであればいいですが、それができていない塾も存在します。これは、保護者からの視点で、なかなか判断が難しいところなので、塾を信じて任せるしかないという所でもあります。その塾の教室長、教室責任者の話をしっかり聞いて、実際に授業を受けた子どもの話を聞いて、判断してもらえればと思います。

強制的に勉強させる塾とは

強制的に勉強させる塾は、大手塾にはほとんどないでしょう。こういった塾は、特に個人経営の所に多く、塾長が熱心に生徒を呼び出して教えたり、勉強させたりしています。塾で勉強する時間を考えると、料金的にも割安の所が多く、講師も面倒見がよく、熱心に教えてくれる人が多い傾向にあります。ただし、こういった塾の数は多くはないため、そもそもお住まいの地域に存在しない可能性もあるでしょう。

強制的に勉強させる塾のメリットデメリット

こういった塾のメリットは、とにかく勉強量を増やせることでしょう。子どものやる気に任せると、全然勉強しないということが多々あるため、保護者の方にとっては、強制的に勉強させてもらえる塾は歓迎される方が多いと思います。また、他の塾の生徒が頑張っていることに触発されて、自分も頑張ろうと思う可能性もあります。しかしそうではなく、逆にマイナスの気持ちになってしまう可能性もあります。無理やりやらされている、塾がしんどい嫌だ、という状態が続くと、勉強のモチベーションがどんどん下がり、悪い結果につながってしまう可能性もあります。事前に子どもと話合いをして、たくさん勉強すると思うけど、この塾で頑張ろうということを確認しておくべきでしょう。