学習指導における厳しさと優しさ
塾で指導するにあたり、子どもたちには時に厳しく、時に優しく接する必要があります。当塾での考えと、実際どのように指導しているかを紹介します。ご家庭の学習指導の参考にしていただければ幸いです。

やると決めたことは厳しく
塾で生徒に出す課題は、主に宿題と小テストです。当塾では、宿題ができていなければ塾でやってもらい、小テストが不合格の(基準点に満たない)場合には、合格するまで再テストをしてもらいます。宿題は勉強量を補うため、小テストは暗記をしてもらうため、いずれも重要だからです。これは入塾前に、生徒と保護者にしっかり説明しています。こうやって子どもも承知した上で決めたことは、厳しく対応するべきです。決めたことを緩くやってしまうと、他の部分にも悪影響を与えて、学習の質が落ちてしまいます。ただし、決める内容を多くしすぎると、子どもの負担が大きくなりパンクしてしまう恐れがあります。あくまで余裕を持ってできるような課題、決め事を提示することが大切です。
授業中はやる気をオンにさせる
気持ちの切り替え、オンとオフは大切です。授業が始まれば、気持ちを切り替えて勉強に取り組むべきです。勉強のやる気が出ないという人も、無理やりやらせます。授業は、強制的にやらせることに意味があるのです。勉強のやる気が出ないから勉強しないという人を放っておくと、いつまで経っても勉強することはありません。授業はそういった気持ちを切り替えるための時間としてあるべきです。心身が疲れている時ももちろんあると思いますが、授業に出席した以上はやらせます。本当に体調不良でしんどければ休むべきですが、多少の疲れは頑張ってやらせるべきでしょう。強制的にスイッチを入れてあげることは、勉強しない子にとっては必要なのです。
授業中に優しくるすとき
授業中は強制的に勉強させるからと言って、優しさが一切必要ないわけではありません。普段はとてもまじめに勉強している子が、全然やる気がなければどうでしょうか。こういう時は、心身の状態がかなり悪いのにそれを隠している可能性があります。本当にしんどいのに、厳しく接して無理をさせることは良くありません。普段から子供の様子を見て、厳しく接するか優しく接するか、判断することが最善の指導と言えるでしょう。また、長時間の授業であれば集中力が続かないこともあります。そういう場合、少し厳しさを緩めても良いでしょう。
オフ時間は優しく
授業の前後や、決められた勉強時間でなければ厳しくする必要はありません。むしろオフの時間は楽しく会話をするなど、リラックスできる時間にすべきです。楽しくない勉強に取り組むには、時に息抜きが必要です。「仕事が終わった後のビールが生きる糧!」という大人のように、勉強外のオフに心地よい時間があるのは、子どもにとってプラスになるはずです。私自身、小学生で通っていた塾は先生と色々話せて楽しかった記憶がありますが、中学生に通っていた塾は授業外で先生と話すことがほとんどなく、早く辞めたいと考えていました。塾は勉強する場所。授業は勉強する時間。ただそれだけであれば、苦痛に感じる子どもも多いでしょう。
家庭で勉強のオン・オフを作るのは難しい
家庭は生活の場であるため、塾や学校より勉強のオン・オフを切り替えることが難しくなります。また、親が子に厳しく接するのと、教師や先生が厳しく接するのも、子どもの受け取り方が変わります。思春期の子どもであれば親への反発心も強くなるため、学習指導における厳しさと優しさの使い分けも、家庭の方が難しいと思います。家庭でなかなかうまくいかないという方は、一度塾へ通わせてみてはいかがでしょうか。
テストは過程を厳しく評価する
学生はテストの結果というところで、勉強の成果を確認することになります。当塾では授業を受けていない科目も、全て点数を書いてもらい、1科目ずつ反省してもらいます。もちろん点数が良ければ「頑張ったね」、悪ければ「もっと勉強が必要」ということになりますが、大切なのは、点数だけではなく過程に注目することです。特に、結果が良くなかった科目について、どういう勉強をしたか、どれくらい勉強したかを確認していきます。例えば「テスト範囲のワークを1回やっただけ。」というのであれば、全然勉強が足りないから点数が良くないと、厳しく指摘します。逆に、子どもがかなり勉強していたのに結果が悪かった場合、厳しく言うのは良くありません。頑張ったのに結果だけ見て否定されるのは、気分のいいものではありません。なぜ勉強したのに点数が取れなかったか、原因を考えて、改善策を話し合うべきでしょう。
厳しさから優しさを感じられるように
決められたことを厳しく指導していくと、次第に子どもたちも慣れてきます。授業は集中するのが当たり前、宿題はやるのが当たり前、小テストは合格するのが当たり前。こうなってくれば、厳しく指導する回数も減ってきます。子どもが厳しいと感じなくなると、優しさや楽しさもより感じられるようになり、より良い心理状況になります。はじめに厳しくする所を子どもに理解させ、それを継続していくことで慣れていき、厳しさを感じず中身のある勉強ができる。これが理想的な学習状況の変化であると思います。