【中学理科】火山と火成岩

【中学理科】火山と火成岩

中学理科の地学分野である、火山と火成岩について、学習のポイントを紹介していきます。単純な暗記ではなく、必要であれば細かい部分まで知り、それぞれの知識を繋げることで、しっかりと内容を理解することができます。なかなか覚えられないという方は、ぜひここのまとめを読んで、情報を整理してみてください。

マグマと火山

地下深くで高温のために、岩石が溶けた液体状のものをマグマと呼びます。このマグマが地表に出ると溶岩と呼ばれ、こちらは冷えて固まったものも含まれます。マグマには、粘り気が小さいものと大きいものがあります。粘り気が小さいマグマは、水のようにさらさらと流れるので、噴火がおだやかで、火山は傾斜の緩やかな形になります。一方で、粘り気が大きいマグマは、すんなりと流れ出ないので、噴火が激しく、その後にできる火山は盛り上がったドーム状の形になります。また、粘り気の強いマグマにはガラス質が多く含まれている傾向にあり、そのため固まった溶岩は白っぽくなります。反対に粘り気の小さいマグマは黒っぽい溶岩になります。粘り気が小さい・噴火が激しい・ドーム状火山・溶岩が白っぽいと、言葉だけを並べて覚えるよりも、マグマの粘り気による、情報の繋がりを理解しておきましょう。

火成岩のつくり

マグマが冷えて固まった岩石は火成岩と言います。火成岩は2種類に分けられ、地表近くで急速に固まったものが火山岩、地下深くでゆっくり固まったものを深成岩と言います。火山岩は比較的大きな鉱物(斑晶はんしょう)が、細かい粒(石基せっき)によって囲まれてできた「斑状組織」で、深成岩はほとんど斑晶がなく、大きな鉱物のみでできた「等粒状組織」になっています。普段聞かないような語句なので覚えにくいかもしれませんが、理屈としては、溶岩が時間をかけて固まると、大きな鉱石の粒ができるというだけです。火成岩は以下の6種類をおぼえる必要があります。

火成岩の覚え方は、頭文字を取って、「新幹線はかりあげ」という語呂合わせもありますが、単純に覚えるしかありません。また、黒っぽいのか白っぽいのかも覚える必要があります。これは含まれている鉱物がどのようなものかによって決まるので、鉱物の種類も合わせて覚えておきましょう。

鉱物は2つおぼえる

教科書には、右の6種類の鉱物が掲載されています。まずは上2つをおぼえましょう。石英と長石は、無色鉱物という特徴があり、これが多く含まれると、白っぽい火成岩になります。火成岩に含まれている鉱物の問題が出ることがありますが、無色鉱物の割合で判断すると良いでしょう。ただし、長石はどの火成岩にも含まれているので、含まれている割合に注目しましょう。

石英(セキエイ)無色鉱物。不規則に割れる。
長石(チョウ石)無色鉱物。決まった方向に割れる。
黒雲母(クロウンモ)有色鉱物。決まった方向にうすくはがれる。
角閃石(カクセン石)有色鉱物。長い柱状。
輝石(キ石)有色鉱物。短い柱状。
カンラン石有色鉱物。不規則な形。

画像や語句のイメージを結び付ける

火成岩や鉱物といった語句は確かに覚えにくいかもしれません。そういう場合は、文字だけではなくイメージと結びつけることも試してみましょう。教科書には火成岩や鉱物のわかりやすい写真が掲載されており、例えば玄武岩は、はっきりと黒い色をしていることがわかります。玄武というのは架空の生物ですが、その言葉の響きや力強さを、黒という色と勝手に結び付けて覚えてみてはどうでしょう。頭に残るのであればどのような覚え方でもいいので、時には画像や語句のイメージから、無理やり暗記することも一つの方法です。

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