募集停止する大阪府立高校と再編
8月19日、大阪府が少子化などの影響を受け、15年後の府立高校の数を現在の4分の3にあたる104校程度に減らすべきとする試算をまとめた、との報道(ABCニュース)がありました。2040年び中学校の卒業者数は、現在の約75%程度まで減少すると見込まれることなどから、府立高校の数は、現在の136校から32校少ない104校が適正であるとのことです。

門真西高校と壊風館高校の閉校
そして8月26日、大阪府教育委員会は、門真市にある府立門真西高校と羽曳野市の府立壊風館高校の2校について、2027年度から入学者の募集を行わず、在校生が卒業した時点で閉校する方針を決めました。大阪府では条例により、定員割れが3年以上続き改善の見込みがない府立高校は、再編の検討対象になることが定められていて、今回はこの2校が条例に合致したということになります。この条例には、地域住民や教育関係者から「最後のセーフティネット校が失われる」との批判も出ていますが、効率性と財政面の合理化を進める必要から避けられない現実と言えます。
公立高校再編と私立高校
門真西高校は当塾から近く、馴染みのある高校です。偏差値は大阪でもかなり低い高校のひとつですが、最近はこういった低偏差値帯の公立高校で定員割れが目立っています。これまで成績の低い中学生は、とりあえず公立高校を第一候補とする傾向が強かったと思いますが、近年は授業料無償化の影響もあり、私立高校を選択する人も増えているのです。公立高校は、良くも悪くも普通の学校ですが、私立高校は学校ごとに特色が見られたり、様々なコースが選べたりするので、魅力を感じるのではないでしょうか。また、大学の付属校である高校も多いので、高校以降の進路も視野に入れることができます。
公立高校再編への期待
公立高校の数が減少することにより、生徒が選べる進学先が減ることは間違いありません。しかし、同じ偏差値帯の公立高校がすべてなくなることはないと思いますし、人気のない学校が閉校することで、あまり悪い影響はないと推測されます。大阪府教委の水野達郎教育長は、会見で「校数は減っていくけれども(教育の)質を高めていく。先生の数や施設への投資はやっていく必要があると考えています。」と述べていましたが、学校の質を高めることが何より期待されることだと思います。公立高校の中には、設備がかなり老朽化しているところもありますし、その他にも様々な問題があると思います。学校数が減少することで、残った学校をより良い環境にしてくれることを期待しています。
教育内容の充実へ
統廃合による効率化だけでなく、既存校や統合校への機能継承や新規設置校における特色あるコースの導入(AI・IoT・ICTなどの先端技術教育)などが進められようとしています。工業高校を再編し、28年度にICTなどを学べる新たな工業系高校の開校を目指すプランも考えられているようです。工業高校に関しては、就職率も高いため、大学進学を考えない人にはとてもおすすめの進学先です。偏差値の低い私立高校から内部進学で大学へ行くよりも、高校で充実した教育を受けて就職するという道のほうが、将来的に良い可能性があります。そういった道を作る上でも、公立高校の教育内容をより充実させて欲しいと思います。