志望校が決まらない中学生

志望校が決まらない中学生

志望校の決め方については前回お伝えしましたが、どうしても志望校が決まらないという子もいます。高校受験では、はじめて受験を経験する子がほとんどで、実感が湧かなかったり、何をしたらいいかわからないこともあると思います。志望校が決まらない場合、いくつかのパターンがあるので、それぞれの状況に合わせて対処するべきです。悩むこと自体は、決して悪いことではないので、大変かもしれませんが、しっかり自分自身で志望校を決められるようにがんばりましょう。

受験の実感がない場合

中学3年生は、まだまだ受験の実感がわいていない生徒が多くいます。そうなると受験への意識も低くなり、志望校を決めるにしても、「直前に決めればいい。」「どこでもいい。」となる可能性があります。特に3年生の夏休みになるまでは、受験まで時間があると考えてしまい、受験意識が低い生徒が多くいます。また、部活動をしている生徒は、部活動を終えるまで受験に集中できないこともあります。2学期になると生徒たちは自然と受験のことについて話しだすため、徐々に受験の実感がわいてきますが、気付くのが遅いと受験勉強も遅れ、行けるはずの志望校に行けなくなる可能性もあります。冬休みになってようやく受験を意識し始めた生徒が塾に通い始めることもありますが、正直、それでは勉強が間に合いません。受験勉強は夏休みから行うことが望ましいので、それまでにある程度、受験への意識を持つようにするべきです。受験意識の向上のためには、保護者や先生など周りの人間の働きかけが重要なので、受験に関して積極的に話したり、高校の資料を渡してみたり、説明会へ誘ったり、継続的に働きかけていく必要があるでしょう。

強制的に塾に行かせる

ただ、中には何を言ってもどうしても受験意識が低いままの生徒もいます。そういう子は放っておくと、受験直前まで悠々としているので、親が半ば強制的に塾に入れるのもひとつの方法です。自分でやらないのであれば、やらせるしかないですし、勉強期間は限られているので、早めに受験対策に取り組ませておいて損はありません。また、親だけが子どもに対応するのではなく、塾の先生に協力してもらうことにより、いい方向に進んでいく可能性もあります。もしかすると、勉強する雰囲気がある塾という場所に行くだけでも、子どもは何か感じるかもしれません。特に、中3の夏期講習では、多少なりとも周りの受験意識を感じることができるはずです。

行きたい高校がない場合

「特に行きたい高校がない。」という人は結構います。その場合、まずは学力的に自分に合っている高校を3校くらい選びましょう。そしてそれらの高校の情報を見て、なんとなく行きたい順に並べればいいのです。順番を決めにくい場合でも、なんとか理由を付けて並べてみましょう。家から近いから、仲のいい友達が良くから、といった安直な理由でも問題ありません。学校生活を充実させる大きな要素である、仲の良いクラスメイトや、良い担任、授業のわかりやすい先生、というような部分は、志望校選びで決めれるわけではありません。結局、学校は通ってからでないとわからない部分も多いので、入る前の情報で悩みすぎる必要はないのです。本当にどの学校でもいいのであれば、模試を受けてみて、自分の学力に最も合った学校を選べば良いだけです。

悩みすぎている場合

上記でも述べた通り、志望校選びで悩みすぎる必要はありません。志望校に決めた学校が、結局受験で不合格になる可能性もありますし、入学前の情報と、入学後の学校生活が全然違う可能性もあります。ただ、高校生活は一生で一度の大切な期間であることも間違いないので、後悔しないように、しっかり考えて決めることも大切です。志望校選びは悩みすぎず真剣に、と言うと難しいかもしれませんが、少し肩の力を抜いて決めても良いと思います。そもそも、志望校で悩んでいる人は、進路についてしっかり考えることができているので、どのような選択をしても、失敗にはならないと思います。結局のところ、高校生活を充実させるか否かは、入学後の自分次第なのです。また、仮に高校生活が良くなかったとしても、まだ大学やその先の未来で、いくらでも取り返すことができます。

悩んだ時は色々な人と話してみる

志望校がなかなか決まらなくて悩んでいる人は、とにかく色々な人と話してみると良いでしょう。親、兄弟、友達、学校の先生、塾の先生、それぞれ色々な考えを持っていると思うので、その考えを参考にすると良いと思います。その中で、「これだ!」という考えに出会うかもしれません。そうでなくても少しはヒントになるでしょうし、幾分気が楽になると思います。最終的な決定は自分自身で行うべきですが、ひとりだけで考えていると頭が固まり、行き詰ってしまうことがあるので、色々な人の話を聞いてみるのがおすすめです。色々考えた上で、結局仲の良い友達と同じ学校に行く、というのであっても、それはそれでいいと思います。