【塾選び】個別指導の生徒数

個別指導の生徒数

前回は集団指導と個別指導の違いについて記しましたが、今回は、同じ個別指導でも違いがあるということをお伝え致します。個別指導とはひとりひとりに教える指導形態を指すわけですが、講師1人に対して指導する生徒の人数は塾によって様々です。1:1のマンツーマン指導から、1:4やそれ以上のところもあります。生徒人数が多いと、それだけ個別に教える時間は少なくなるので、同じ個別指導でも、大きく異なっている可能性があります。

1:1の個別指導

講師1人:生徒1人の個別指導は、講師が生徒に全ての時間を使う、完全な個別指導と言えます。講師としては、2人以上を見るのと1人に集中できるのでは大きく違います。講師は2人以上を見る場合、どの生徒にも同じ指導時間を費やすように考慮しますが、生徒の理解度によっては、どうしても指導に偏りが出てしまいます。指導する生徒の人数が増えれば増えるほど、講師の力量が必要になるため、1:1の指導は最も安定した授業が望めます。生徒は別の生徒に気を遣う必要もありませんし、講師は生徒の細かな部分まで気を使えるでしょう。しかし、一番の欠点は授業料が高額なことです。週1回の通塾でも2,3万円程の月謝となるため、英語と数学を受講するのであれば、月々の費用は5万円にもなります。

1:2の個別指導

講師1人:生徒2人の個別指導は、多くの塾で採用されている指導形態です。当塾もこの1:2の個別指導をメインにしていますが、これには明確な理由があります。最も良い指導ができるのは、もちろん1:1の個別指導です。しかし、授業では必ず生徒が問題を解く時間があり、その間、講師は基本的に待つしかないのです。だから1:2の個別指導では、その空き時間で別の生徒を指導することで、時間を有効に使うのです。ひとりの生徒に解説している間、もうひとりの生徒に問題を解かせ、それを交代しながら繰り返すので、1:1の個別指導と比べても遜色のない授業を行うことができます。これを裏付ける証拠として、大手個別指導塾の森塾が、実際にデータを取って検証したことがありますが、1:1の個別指導と、1:2の個別指導では、生徒の成績の変化にほとんど差が見られなかったということです。もちろん、授業料では1:2の個別指導のほうが安くなるので、内容と費用面を考えた場合、1:2の個別指導は理想的と言えると思います。

1:3以上の個別指導

講師1人:生徒3人の個別指導ですが、講師として3人の生徒に個別で教えることは、結構忙しい状況になります。1:2の個別指導では2人を交互に見ることができるので、生徒が何もしていない待ち時間をかなり少なくできます。しかし3人となると、そういった待ち時間が生じてしまう可能性が高くなります。塾によっては、極力そういう時間作らないために、様々な工夫をしていますが。やはり2人の生徒を見るのと、3人を見るのでは結構な違いがあります。そして、生徒が4人以上となると、さらに1人に費やせる時間が減り、細かく教える時間が取れなくなります。そのため、学校の復習だけの授業しかできなかったり、講師が質問受付のみになってしまうこともあります。もちろん、授業料は生徒数が多ければ多いほど安くなりますが、学力が低い生徒の場合、講師に教えてもらう時間が足りないかもしれません。

生徒が多い個別指導の工夫

生徒数が多くなると、個別に丁寧に教えることが難しくなりますが、これを解消するための工夫をしている塾もあります。1つは、集団指導を組み合わせることです。まず、同じ学年を集めて集団指導を行い、後から理解度の低い生徒に個別のフォローをするという形です。これは当塾の少人数指導でも行っていることですが、集団指導と個別指導の良い部分を合わせており、非常に効果的な指導方法だと思います。他には自立学習という類のもので、カリキュラムやテキストに沿って、生徒に学習をどんどん進めさせて、講師が順番に進捗をチェックしていくという個別指導もあります。これは、自分で勉強を進める力のある生徒には良い方法ですが、ひとりで勉強を進めれない生徒だと、思うように勉強が進まない可能性もあります。

個別指導は生徒数と指導方法の確認を

このように、個別指導と言っても生徒の数や指導方法は様々です。入塾に際しては、まず講師1人に対しての生徒数を確認し、生徒数が多いようであれば、どのような指導をしているのかを確認しておきましょう。そして、必ず体験授業を受けて、効果的に勉強していけそうかを確認してください。ただ、体験授業は通常授業と異なる形式の場合もあるので、入塾した場合に体験と同じような授業を続けるのか、学力向上に向けてどのような形で進めていくのかを聞いてみるといいかもしれません。

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