塾の定期テスト対策授業は必要ない?

定期テスト対策授業は必要ない?

定期テスト前になると、多くの塾で対策授業を行います。テスト対策用の授業をたくさん追加する塾もありますが、当塾は、直前の通常授業でテスト範囲勉強をさせるだけです。なぜなら、大々的なテスト対策授業よりも、自分でテスト勉強する方が圧倒的に重要だからです。テスト対策授業を沢山してくれるからといって、それが効果的とは限らないので、塾選びの際は、テスト対策といった言葉に踊らされないようにしてください。

塾で行うテスト対策授業と問題点

定期テストの範囲を確認し、その範囲の問題をやらせることが基本です。中には、保管していた去年の定期テストを生徒にやらせる塾もあります。また、教師が重要なポイントなどをピックアップして、説明することもあります。これらはもちろん勉強になりますし、マイナスになることは殆どないと思います。しかし、プラスの部分が少ない可能性があるのも事実です。そもそもテストの点数を上げるためには、自分に足りない部分を勉強することが最も重要です。そのためテスト対策として与えられた問題が、自分が完全に理解しているものばかりだったら、あまりプラスにならないのです。特に生徒数が多い集団授業であれば、よりその可能性が高くなります。

自分の穴を埋めることが最善のテスト勉強

テスト勉強で最も大切なのは、対策授業を受けることではなく、自分の分かっていない部分を理解し、自分の覚えていない部分を暗記することです。そうやって自分の穴をできるだけ埋めることが、点数UPに繋がります。そのために使う教材は、まず学校のワークです。先生によっては、ワークからほとんど同じ問題を出すこともあるので、優先して勉強すべきでしょう。そして、自分の穴を埋めるために、ワークは2度3度と、繰り返しやることが大切です。目的はワークをすることではなく、ワークと同じような問題が出たときに正解できるようにすることです。単純に、問題を全てやって終わり、ということはしてはいけません。

テスト前に自習させる塾はおすすめ

このように、テスト前はテスト対策授業よりも、自分の穴を埋めるテスト勉強をすべきです。しかし子どもは、勉強のやる気がでないとサボってしまうものです。そういった勉強しない子どもを、強制的に来させて勉強させる塾は、良い塾と言えるでしょう。個々の成績を伸ばすために、自習をさせる、そのサポートすることはとても良いことであり、生徒にとってはプラスになるはずです。あまり厳しすぎると、塾や勉強が嫌になってしまう可能性もありますが、テストの点数UPのためには非常に有効な働きかけです。対策授業と銘打っていても、個々に必要な勉強をさせるような塾もあるので、そういった内容であればとても良いと思います。

テスト対策は保護者へのアピールと商売的な側面がある

塾がテスト対策をする大きな理由が、保護者へのアピールです。テストの点を上げるために他の塾よりも対策授業をする、と言うと、その内容に関わらずほとんどの保護者は歓迎するでしょう。本当に生徒の点数を上げるためには、生徒に自習をさせる方がいいのですが、それでは個々の対応が大変で、料金も請求できないという問題があります。いくらテスト前だからといって、自習対応では授業料が発生しない、塾にとっては無料のサービスになります。また、自習となると、自由参加の傾向が強くなり、全体のまとまりがありません。そのため、全員集めてわかりやすく対策授業を行う方が、塾としてはやりやすいのです。対策授業が決して悪いとは言いませんが、そういった側面があるのも事実です。