英語の定期テストは実力テスト?
英語の定期テストは実力テスト?
当塾の近くにある守口市大久保中学校では、5月に中間テストが、6月に実力テストが実施されました。当塾に来ている中学3年生に感想を聞いたところ、英語は実力テストより中間テストのほうが難しかったということでした。実際、英語の中間テストは平均点が40点程度しかなく、確かに難易度が高かったのですが、実力テストより難しいというのは、不思議な話ではあります。しかし、これはどの学校でも起こりうることなので、英語の定期テストが難しくなってしまう理由について考えてみます。

英語は「学習した全て」が定期テスト範囲
定期テストは範囲が決められていて、一般的に、前回のテストの続きから、今回のテストまでに学習した内容がテスト範囲として定められます。もちろん英語もテスト範囲が事前に提示されますが、実際のテスト範囲は「これまで学習した全て」になってしまうことがあります。これは、文法を徐々に学んでいく、英語という科目の性質上仕方のないことでもあります。例えばbe動詞は中学1年生のはじめに学習しますが、2年生でも3年生でも、高校生でもbe動詞を含む問題が出題される可能性があります。これは、英語の文にはbe動詞が必要不可欠で、他の文法とも深くかかわりあっているため、その部分だけ除外することが難しいのです。be動詞だけではなく、英語は1つ1つの学習内容が繋がっているので、既習内容が範囲外だからと制限していると、テストを作るのが困難になってしまいます。そのため英語の定期テストが、これまで学習した内容を含んでいるのは当たり前なのです。
教科書から出題されない?
これは担当の先生次第ではありますが、英語のテストは、教科書以外から出題される可能性が多くあります。英語の教科書には、文法の解説、その文法を用いた長文、アクティブラーニング用の内容などが主に記載されています。文法はテストで必ず出すべき問題ですが、教科書に問題は載っていないので、オリジナルの問題になります。長文は教科書のものもそのまま使われますが、教科書に載っていない長文から出題する先生もいます。また、英作文もよく出題されますが、これも教科書とは異なる文であることもよくあります。要するに英語は、ただ暗記しているだけではなく、内容を理解した上で、それを使いこなせるかをテストで問われるのです。国語も同じ”言語”の科目ですが、勉強しなくてもある程度知っている国語と比べて、英語は誤魔化しにくいと言えるでしょう。
英語のテスト勉強は単語だけでいい?
以上のように、英語の定期テストは、テストまでに習った全ての内容が含まれていて当然なのです。つまり、英語学習のスタートから、1つ1つ理解を積み重ねていくことが大切になります。テスト1週間前で、自分の理解できていない部分を勉強するのは難しいですし、自分の理解できていないポイントを探すだけでも一苦労です。逆に言うと、英語は少しずつ積み重ねていくことができれば、定期テストで安定した点数を取れるはずです。そのため、英語をきちんと勉強してきた生徒に関しては、テスト前の勉強は単語を覚えるだけでもいいくらいです。
英語を学ぶならお早目に
こういった定期テストで良い結果を出すためには、積み重ねた英語の力が必要です。学習塾ではそのサポートをしてくれますが、必ず長い目で見てあげる必要があります。例えば中学1年生の英語でつまずいて、2年生から塾に通っても、夏までに良い結果が出るかと言われれば、なかなか難しいでしょう。学校は次の内容に進みますし、それに加えて1年で理解していないところを直していく必要があるので、それなりの時間がかかります。英語学習は、スタートで少しでもつまずいたら、早めに塾で教えてもらうことをおすすめします。できれば小学生から、文法中心に先行学習をしておくと、より英語の力が付くと思います。