問題集に書き込むかノートに書くか

問題集に書き込むかノートに書くか

問題を解くときに、問題集に直接書き込む人と、ノートに書く人がいると思います。授業か自習か、勉強内容がどういうものか、状況によって、書き込みがいい、ノートを使う方ががいいということもあるので、一概に決めることは難しいと思います。ただ、当塾では基本的に、問題集への書き込みで学習を進めてもらっています。今回は、その理由と、それぞれの勉強方法についてお話しします。

問題をノートに書いて解く利点

ノートは自分が自由に書ける場所なので、問題を解く際に、範囲を気にせずに書くことができます。例えば、算数や数学の計算問題はどれぐらい途中式を書くか予測が難しいので、ノートで解くことは特に有効だと思います。またメモや関連情報など、様々なことを書くことができます。問題集は書きこめるスペースが狭く、書きこみすぎると見にくくなったりするので、気を遣うことがあるかもしれません。また、ノートを使うと、複数のテキストの問題を1冊にまとめて書くこともできます。教科書、問題集、ワークや資料集の内容を少しずつ書いて、自分だけの勉強教材を作ることもできます。そのため、板書したり問題を解いたりする学校の授業などでは、1冊のノートを使うことで、学習の流れを追うことができるのです。

ノートの使用がおすすめな場合

  • メモや途中式など、多くの情報を書きたい
  • 複数のテキストや情報をまとめたい

問題集に書き込んで解く利点

問題をノートに書いて解くと「問題と回答に空白がある」という欠点があります。まず、問題集の問題を見て内容を頭に入れ、次にノートに目を移して回答を書いていきますが、そこには空間的にも時間的にも間があります。しかし問題集に書きこむと、問題を見てすぐ下に回答を書くことができるので、問題の内容が頭から抜けにくく、問題を再度確認することも容易にできます。わずかな違いですが、この問題と回答の少しの空白が、快適な学習を妨げる可能性があります。また、間違えた問題を見直す際にも、自分の回答と問題を交互に確認する必要がありますが、ノートを使っていると、意外と確認が大変です。当塾で問題集に書きこませている一番の理由は、問題から回答への移行をスムーズにし、より快適に、効果的に学習をさせたいと考えているからです。

問題集書き込みがおすすめな場合

  • 無駄な時間を使わず、効率良く問題を解きたい
  • 問題の見直しをスムーズにしたい

問題を2回解く?

問題集に書き込むと、基本的に問題は1回しか解くことができませんが、ノートに書いて問題を解くと、同じ問題を何度でも解くことができます。だからノートに書くほうが良いという人もいます。確かに勉強量が多い人ならいいかもしれませんが、はたして同じ問題を2回以上解く人はどれくらいいるでしょうか。ほとんどいないと思います。それに2回解くとしても、全く同じ問題である必要はなく、類似した問題でもいいはずです。問題集は1冊1000円~2000円程度なので、追加で買い足してもいいでしょう。とりあえず、まずは1冊の問題集をひと通りやり終えることを目指して学習を進め、必要であれば、ノートで問題をやり直したり、薄い問題集を買い足すといいでしょう。

自分が勉強しやすい方法で良い

当塾では、問題と回答の空白がないことと、1冊の問題集を完成させるという目標を持たせるため、問題集への書き込みで学習させています。しかし、どちらも一長一短があるのは確かです。例えばこの記事のはじめの写真にある、理科の作図問題をノートで解くと、問題をある程度ノートに写す必要があるため、余計な手間になってしまいます。一方で問題集に書き込む場合でも、本が曲がったりして書きにくいことがあります。結局、勉強方法については、「自分が勉強しやすい方法で良い」という結論になります。誰が何を言おうと、自分に適している勉強方法であればいいのです。