英語と日本語の違いを知る

英語と日本語の違い

英語を勉強するときに、普通の日本人は日本語で学ぶことになります。それならば、まず英語と日本語の違いを知っておいたほうが良いのですが、なかなか教わる機会がありません。英語の学習をはじめて間もない小学生や中学生には、英語の理解を深めるためにもなると思うので、ぜひ、英語と日本語の違いを確認して欲しいと思います。

文字が異なる

一番わかりやすい違いが「文字」です。英語はアルファベットで、大文字「A~Z」と、小文字「a~z」の計52文字を用います。一方日本語はひらがな「あ~ん」と、かたかな「ア~ン」とその濁音や拗音、さらには漢字も用いるため、現代日本語で使われる文字は、総数58982種類にもなります。よく英語と日本語のどちらが難しいか、という疑問が取り上げられますが、文字については日本語の方が間違いなく難しいと言えます。日本語は文字の段階で、覚えるべきものがとても多いのです。文字が多いことで、視覚で認識しやすかったり、表現の幅が広がったりしますが、1から学ぶと考えるとゾッとします。ちなみに、この”ゾッ”という書き方も、日本語表現が幅広さが感じられます。ひらがなでも書いてもいいのですが、カタカナにすることで、協調したり、特有の雰囲気を含ませることができます。

発音が異なる

文字については日本語の方が多いですが、発音の種類については英語の方が多くあります。日本語は有声音だけですが、英語は有声音と無声音(息だけの発音)があり、無声音に慣れていない日本人は、発音を間違うことが多々あります。例えば「desk」を「デスク」と日本語の発音をしてはいけません。最後のkは、無声音の子音だけ発音しなければなりませんが、普段、子音と母音をセットで発音する日本人にはなじみがありません。その他にも、「あ」という音は英語に4種類くらいありますし、L、R、THのような、日本語では考えられないような発音もあります。こういった発音は、勉強して、練習する必要があります。

「発音は、ネイティブの音声をまねしよう。」という話をよく聞きますが、日本語を習得した子どもにとっては、かなり難しい方法です。まず、どういう口で、どういう発音をするのかを学び、練習するべきなのです。ある程度成長したお子様に関しては、きちんと発音を学ばせてるべきです。(当塾の個別指導ではそういった発音の基礎を教えることも行っています。)

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文法・文の構造が異なる

I have caps.

私は帽子を持っている。

上記の英語と日本語の文で、一目で見てわかる違いが、単語間のスペースでしょう。英語は単語間に少しスペースが開いていますが、日本語は詰めて書かれています。これは、日本語にある「は」や「を」といった助詞が、英語にはないからです。また、先述の通り、日本語は文字の種類が豊富なため、詰めて書いても見やすいのですが、英語の場合、アルファベットを詰めてしまうと、切れ目がわかりにくくなります。また、助詞は組になった名詞の役割を示しており、私が主語で、帽子が目的語(日本語では目的語と言いませんが、役割として述語の目的となる語としています)とわかるようになっています。一方助詞のない英語は、位置によってその役割が決められているのです。1番目が主語、2番目が述語、3番目が目的語、というように、単語の並べる順番で、役割がわかるようになっています。日本語もある程度順番が決められていますが、助詞があるおかげで融通が利きます。不自然ですが、「持っている帽子を私は。」でも意味は通じますよね。しかし英語は"Have cups I."となると意味がわからなくなります。 英語は語順が日本語より重要であり、文法を学ぶということは、単語の並べ方を学ぶということになります。

言葉の違いと文化の違い

日本語と違って、英語には敬語と呼ばれるような表現がありません。日本語では、先ほどの例文「私は帽子を持っている。」を「私は帽子を持ってます。」と丁寧に言うことができますが、英語はそういった変化がありません。しかし、英語にも丁寧な表現はありますし、状況によって避けた方が良い表現もあります。英語は敬語がないからこそ、失礼にならないように気をつける必要があります。また、こういった言葉遣いは、文化の違いも言語の違いとも結びついていることがあるので、外国の文化と言語を尊重し、適切なことばを用いるようにするべきです。そのために、真摯に英語を勉強していくべきでしょう。