家庭教師のメリットとデメリット

家庭教師のメリットとデメリット

私は家庭教師、塾の講師、学校の教員の経験がありますが、今回は主に家庭教師について、塾と比較しながら、メリットやデメリットなどをお伝えします。また、実際の家庭教師で起こったことや、内部のことなども紹介します。現在は家庭教師も塾もさまざまな企業や個人が行っているので、一概に同じとは言えませんが、参考にしていただければ幸いです。

家庭教師と塾の違い

家庭教師と塾の一番の違いは、やはり場所でしょう。塾のように通わなくて良いため、夜遅くに子どもが外出する必要がありません。他にも家で学習することのメリットとして、家にある教材が全て使える、周りを気にせず勉強できる、といった点があります。人によっては、塾で会いたくない人がいたり、他の生徒がいると集中できなかったりするので、慣れ親しんだ家であれば、リラックスして勉強ができるでしょう。しかしこれは、逆に言うと緊張感が持てないために、勉強に集中できない可能性もあります。講師も、基本的に厳しい対応しにくいので、場合によっては家庭教師の授業時間に、ほとんど勉強しないケースもあります。

家庭教師は親が監督する

私が実際担当した中学2年生で、指導開始から数か月経ったある日、勉強する気が著しく低下した生徒もいました。その頃私もある程度信用されていたのか、保護者が不在だったのでどうしようもありませんでした。その子は以前塾に通っていましたが、嫌だからという理由で辞めてしまったようです。そして家庭教師にしたようですが、隠れていた「甘え」の部分が見えてきたようでした。家は塾より先生の立場が弱くなりますし、生徒はリラックスできる環境です。ひとまず授業中は、保護者の方は必ず自宅にいるべきですし、時々様子を見に行くと良いでしょう。塾での監督者は教室の責任者ですが、家での監督者は保護者の方なのです。

大手とそれ以外の家庭教師派遣

私が初めての家庭教師をしたのは大学生の頃でした。他人の家で仕事をするということで、はじめは緊張した記憶があります。もちろん事前に簡単な研修を受けてから、訪問先の家が決められました。研修は家庭教師の勤務について、約1時間程度だったと思います。私は業界最大手の企業と、小規模の家庭教師斡旋業者の2社で勤務経験がありますが、どちらも指導については担当講師に全て任されていました。教材の指定もないところが多く、学校の教科書やワーク、生徒が持っている問題集を使ったり、講師が持参する教材を使います。一応、大手の方は、本部に言えば教材プリントをもらう事もできたはずです。また、授業動画を見れたり、進学の情報をもらえたり細かいサービスもありましが、授業については、基本的に講師が自由に行うことになります。

家庭教師の良し悪しは講師次第

家庭教師が良いか否かは、講師の質にかかっているといっても過言ではありません。ただ、大手でも家庭教師は採用基準が高くないため、正直その能力はピンキリです。学習塾も似ていますが、大抵の塾には1人以上責任者がおり、その人が常に講師を監視しているはずです。しかし家庭教師の場合は、基本的に講師の完全な個人プレイなので、先述の通り、保護者が講師や授業の様子を見たり、子どもや講師とコミュニケーションを取りながら、家庭教師に授業をしてもらうことが大切です。中には、どうしても変わった講師や、性格の合わない講師、指導力が著しく低い講師などもいるので、合わなければ本部に変更を要請しましょう。こういうときも、大手の方が所属講師の人数が多いので、変更しやすいという利点があります。また、大手にはプロ家庭教師という人たちもいますが、結構高額になるので、そこは注意しておきましょう。

不潔な先生?チャラい先生?

実は私の初めての家庭教師は、前任を変更して欲しいという、ご家庭からの要望で私が請け負ったのです。その変更を希望された理由は、講師の外見でした。みすぼらしい恰好で、靴下も穴が開いているといった話を聞きました。私はその講師を実際に見たわけではないので、具体的にはわかりませんが、清潔感が欠如している人は家に上げたくない、という気持ちはわかります。また、勉強を教えるはずが、生徒と友達のように接して、関係ない話ばかりをする講師もいるようです。企業も講師を確保するのに苦労しているので、採用基準を上げることがなかなか難しいのかもしれませんが、家庭教師には色々な講師がいます。

オンライン家庭教師

現在ではオンライン家庭教師が増えているので、選択肢として考えても良いでしょう。しかし、塾もオンライン授業を行っているところもあるので、そうなってくると家庭教師も塾も区別がなくなってきます。一括りに、オンライン指導として考えてもいいかもしれません。オンライン指導は他人を家に入れることがないため、多少気楽に始めることができます。また、オンライン指導に関しては場所を問わないので、多くのサービスを比較することができます。内容や金額を吟味して選ぶようにしましょう。もちろんオンラインならではの不自由な点もあるので、まずはオンライン指導から始めて、必要であれば家庭教師の訪問、あるいは塾へ通うといった方向へ発展させてもいいでしょう。

→オンライン授業のメリットとデメリット